カテゴリー:コトバ
2008.5.3
piece と room
フランス語は英語にくらべたら単語総数が少ない、なんてことを聞いたことがあります。ってことは、一つの単語に含まれる意味が多様化しているということで・・・。
最近、「へぇ〜」と思ったのが、「pièce(ピエス、という感じの発音です)」という単語。英語でいうところの「piece」の意味と「room」の意味を併せ持っているそうなのです。
これってもしかしたら、「部屋は家の一部分」という考え方なんでしょうか?こじつけ?(^_^;
ちなみに、手元の辞書によると。
【 pièce 】
1. 部屋
2. 1個, 1つ, (全体の)1部, 1点, 1品
3. 部品, パーツ, (服などの)ピース
4. 貨幣, 硬貨, コイン
5. 書類, 証明書, 証拠品
6. 戯曲, (文学・音楽の)作品
7. かけら, 破片
8. (つぎ用の)当て布, 布切れ
9. (狩猟の)獲物, (釣った)魚
10.(土地の)1区画
11.(ゲームの)駒(チェスでは歩pions以外の駒をさす)
12. 大砲, 砲兵隊
うわぁ、いっぱいある・・・。
さらに、「部屋」の意味で使う時には「寝室(chambre)」「リビング, 居間(salle de séjour)」「ダイニングルーム, 食堂(salle à manger)」などは含まれるけど、「キッチン, 台所(cuisine)」「風呂(salle de bains)」「トイレ (w.-c.)」は含まれないとのこと。
類似の「salle」の方は、英語でいうところの「hall」と「room」の意味を含んでいるようです。ふぅ。
* * *
ところで、「部屋は家の一部分」という話で思い出しましたが。
どこかの洞穴住居でのお話。
AさんとBさんは隣り合って住んでいました。
ある時、Aさんの家の部屋の一つをBさんに譲ることになったそうなのです。理由は、子供が独立した、あるいはお金に困ったから、などそんなところなのでしょうか。
通常は、「一つの部屋だけをゆずる」なんてことは難しいかもしれませんが、それはそこ、洞穴住居。譲ることになった部屋のAさん宅側の壁の塗り込めてつぶして、Bさん宅側に穴を開ければ大丈夫!
なんだか、面白いなぁと思いました。
2007.12.25
自分にできること
狂犬病の治療法を発見したパスツールの言葉。
「努力は多少は運に左右される。大きな目標に向かうときには、こういう権利がある。私は自分にできることをしたまでだと。」
(フランス語講座2008年1月号、加賀乙彦氏のコラムより引用)
J’ai fait ce que j’ai pu.
私は自分にできることをした
Je fais ce que je peux.
私は自分にできることをする
シンプルだけれど、大切な決意。
2007年も、あとわずか。
2007.12.22
らりるれろ
日本語で書けば「らりるれろ」「ラリルレロ」。
でも、世界にはいろんな「ラリルレロ」があるようで。
「かきくけこ」だって「まみむめも」だって、いろいろあるかもしれませんが、分かりやすく差を感じるのは「らりるれろ」のような気がするのです。
例えば英語の「R」と「L」の違い。
日本人が苦手とする(ご多分に漏れず私も:苦笑)アレです。
「R」だけを見ても英語とフランス語の「R」は違います。
誰かが言ってたけど、フランス語の「R」の「らりるれろ」は「がぎぐげご」と「はひふへほ」を同時に発音しようとすれば近い音が出るって。ナルホドなぁ。
他の言語は勉強したことがないのでわかりませんが、他にもいろんな音があるに違いありません。中国語などは母音の種類が多いらしいし。
それでも、日本語で書けば「らりるれろ」「ラリルレロ」。
こんなに狭い口の中だけど、舌の位置や息の出し方や唇の中をちょびっと変えるだけで、異国の音や未知の音に出会えるかもしれないのです。
「口の中の世界旅行」
ちょっと大げさかな?