2007.6.7
一瞬の緑
少し前にテレビで見た志村ふくみさんのインタビュー。
「草木染めで緑という色を出すのは本当に難しいんです。
自然界の植物は緑色をしているけれど、
染めると緑色ではなくなってしまうのです」
「布を藍に浸して、頃合いをみて引き上げます。
液から出した時、布は濃い茶色なのですが、
空気に触れると、あの藍の独特の色が現れるのです」
「藍を含んだ茶色の布を絞って、手を離した時、
一瞬だけ緑色が現れるのです」
「そのあと、すぐに布は藍特有の色になっていくのです」
「その時現れる一瞬の緑は、
自然の植物本来の緑が、
フと現れているような気がするのです」
言葉の表現はウロ覚えなので、詳細は違っていると思いますが、
こんな感じのことを語っていらっしゃいました。
その後、実際に藍を絞る瞬間の映像が流れたのです。
目をこらして見ました。
瞬きもしないように気をつけながら。
絞っている手を緩めたその瞬間。
はたして緑は現れました。
少し光沢を帯びているようにも見えました。
カナブンの硬質な羽の色にも似た鮮やかな緑が
ほんの一瞬。