「外部にいる時は中心に向かって収束する
内部に入ったとたん外に向かって発散する」
床がそれを受け止めることはないのか?
壁がそれを受け止めることはないのか?
天井がそれを受け止めることはないのか?
そもそもそれらは存在するのか?
天窓が浮かんでいる。
目で触る。意外と柔らかい。
デカルト座標系による拘束以前にプロットされたもの。
外が見える。
ドームの中にいる私。
眼球の中にいる私。
眼球を内包している私。
「ドームの内部で方向性を持つことは出来るのか?」
7度試してみた。
相変わらず浮遊したままだった。
空間は静かに発散していく。
【旧 Short Tripより 2000.11.11】
▼追記ここから
球体は、シンプルなのに不思議です。そして厄介です。
写真でも絵でもCGでも、内観を表現しようとしたことのある人ならわかると思うのですが、距離感が喪失してしまうので、2次元におとして表現しようとすることがとても難しいのです。断面図もしくは断面パースにすれば伝わりやすいのですが、そうもいかない場合もあります。
ローマのパンテオンは筒状の外壁の上に丸いドームののった建築です。上部にまあるい天窓が開いていることから、「眼球に似ているなぁ」と思ったことがあります。ローマ期のすばらしい遺産です。
ブレ(大好きです!)のニュートン記念堂の例。ここでは外部の収束と内部の発散を光の効果とあわせて体感することのできる空間装置となっています。ほぼ丸い内観を持つ建築の上半球には細かい無数の穴があいていています。昼はそこから内部へと収束される光が差し込み、星空のような効果を生むのです。夜は地球独楽に似た形の照明を球体の中央に配すことにより、光が発散します。スゴイです。素晴らしいです。シビレます。
球体は厄介です。それでも魅力的なのです。
イメージ画像のリンクを探そうと思ったのですが、気力切れ。。。すみません〜。
« Hide It