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2004.5.13

「代弁者」としてのWEBサイト作り

私の場合、大抵の場合はクライアントに直接お話を伺いながら一人でサイトを作っていくことが多いのです。時々は少し大きめのプロジェクトに参加させていただいて、プロジェクトの一部を担当する場合もあるんですけどね。

「どういうサイトを作りたいんですか?」なかなか難しいところです。
「名刺代わり」にサイトを立ち上げたい方、何か強烈に訴えたい内容を持っている方、商品その他をわかりやすく説明するためにサイトを作りたいと思っている方。

「なんとなくサイトを作りたい」という感じで、特別なイメージを持っていない方の場合は最初のヒアリングでいかに「なんとなく頭の中にある」イメージを引き出すか、ということを考えることになります。

よく、スポーツ記事のインタビューで見られるパターン。インタビューアーが「○○ということですか?」という問いに対して、選手は「そうですね」という答え。記事となった文章では、いかにも選手が自発的にそう発言したかのように書かれていたりする場合もあります。・・・それって誘導尋問?

何か答えを引き出したい相手に対しては、「○○はどうですか?」という問いをするよりは「Yes」「No」で答えられる質問をした方が有効な場合もあります。

旅先にて。英語があまり得意でない私は、「○○はどこですか?」と聞くよりは「○○に行くにはこの道ですか?」という聞き方をします。その方が「Yes」「No」で答えてもらえて、とりあえずはあっているかどうかを確認できるからです。

クライアントに対しても、強烈な意志を持っている方の場合は別として「Yes」「No」で答えられる質問を持っていくことは有効です。もしかしたら誘導・・・になっているのかもしれないなぁ?

強烈に訴えたい何かを持っている方の場合。こだわり屋好きの私としては、そういう方々のお話を聞くのはとても面白いことなのです。それでも、その分野についての基礎的な知識がないと、そのこだわりの意味すらわからないこともあります。

彼らのこだわりを「重箱の隅をつつく」ような話、とする方もいるのかもしれません。それでも、彼らの主張を一般の人に説明しようとすると、まず「重箱」がどんなカタチをしているのかを説明する必要があるのです。

ここで一つ落とし穴が。始めのうちは「重箱のカタチを説明することの重要性」をよくわかっているつもりでも、だんだんそのプロジェクトに関わる時間が長くなるにしたがって、「重箱のカタチ」は一般常識のように思えてしまうことがあるのです。そうならないためには、常にサイトを訪れる一般の方の視点に立つことが必要となってきます。

何かを人に伝えるということは、本当に難しいことです。自分の考えを人に伝えるのも難しいのに、人が考えていることを伝えるとなると、ね?